■ 不動産と手数料
雑記業界新聞を読んでいたら、気になる記事が出ていた。
某不動産仲介業者が不動産売買仲介における手数料を
定額制の、しかも一律39万円でサービスして取引していくという記事だ。
例えば、4,000万円の売買仲介だと97万円も手数料が減額となる。
確かに、一般のお客様からしたら嬉しいサービスの一つかも知れない。
しかし最近、売買仲介における取引上の紛争で、裁判になった場合、
結構厳しい判決が仲介業者に下される。
取引上におけるミス、書類上の不備など、取引に関わった売主もしくは
買主に損害を与えた場合、高額な損害賠償請求の判決が下るのだ。
よって、多少の金額から高額な仲介手数料まで取引上のリスクもあるため
中々減額出来にくいものではあった。
以前から指摘を受けてはいたが、仲介手数料ビジネスが揺らいで来ている。
別の不動産会社は売主の売却時における仲介手数料を0円にしている。
今後、更なる手数料の値下げ競争を生んでくるものと思われる。
同時に、仲介手数料に代わる収益基盤を確立するために、様々な業態が
増えて、不動産に関する業態もより専門性が要求される可能性が高いと思う。